1. システム信頼性
    1. 安全対策
      • フォールトトレランス
      •  システム構成要素を冗長化することでシステム信頼性を高めること。

        • フェイルオーバー
        •  冗長化された機器のどれか一つに障害が発生した場合に正常動作している機器に自動的に切り替えるシステム。障害の解消後、元の状態に戻すことをフェイルバックと呼ぶ。

        • フェイルソフト
        •  障害発生時にシステム性能は低下しても運用の継続が可能なシステム。縮退運転状態でシステムを運用することをフォールバックと呼ぶ。

      • フォールトアボイダンス
      •  障害の発生を防ぐ措置をすることでシステム信頼性を高めること。

        • フェイルセーフ
        •  不具合が生じても警告を発したりすることで致命的な障害に至らないように運用させるシステム。

        • フールプルーフ
        •  ログを保存してロールバック可能にしたりすることで、システム利用者が運用中に誤操作しても障害に至らないようにできるシステム。

    2. 信頼性評価指標
    3.  システムの信頼性を表す要素に各要素の頭文字をとったRASISがある。

      RASIS
       Reliability 狭義の信頼性  システムの故障のしにくさ
       Availability 可用性  システムが継続して稼働できる能力
       Serviceability 保守性  システムのメンテナンス性
       Integrity 一貫性,完全性  システム内での論理の不整合や矛盾がないこと
       Security 安全性  障害や不正なアクセスに対する耐性

      • MTBF(Mean Time Between Failures)
      • 平均故障間隔。故障から復旧してから次の故障が発生するまでの平均の時間数。信頼性の指標として用いられる。以下の式で求められる。

        MTBF = 正常動作時間の合計 ÷ 正常動作の回数

      • MTTR(Mean Time To Repair)
      • 平均修理時間。故障発生から復旧までに要する時間の平均。保守性の指標として用いられる。以下の式で求められる。

        MTTR = 修理時間の合計 ÷ 故障発生の回数

      • 稼働率
      •  時間全体に対して正常動作していた時間の割合。可用性の指標として用いられる。以下の式で求められる。

        稼働率 = MTBF 正常動作時間
        MTBF + MTTR 正常動作時間 + 故障時間