1. 分散データベース
  2.  ネットワーク内で各ノードに分散配置されたデータストア*をあたかも論理的には一つのDBMSで管理しているように扱う技術。

    1. レプリケーション
    2.  データストアの複製を他のノードに配置し、この複製同士の整合性を保つこと。整合性を保つため全体としてのトラフィックの負荷は増大するが、データ読み込みなどのリクエストが分散されるため、レスポンスタイムは減少することが期待できる。また、複製が分散配置されることにより、障害耐性が向上する。

      • パブリッシャ/サブスクライバレプリケーション
      •  主系のデータストアをパブリッシャ(出版社)、従系のデータストアをサブスクライバ(定期購読者)として、主系の変更を定期的に従系に反映させる手法。

      • ピア・ツー・ピアレプリケーション
      •  パブリッシャ/サブスクライバレプリケーションと同様、主系と従系が存在するが従系の変更も全体に反映される点が異なる。従系が変更された場合、まず主系に変更が反映され続いて他の従系に変更が反映される。

        • 同期レプリケーション
        •  データストアの変更が即時に他のデータストアに反映される。(変更伝播モデル

        • 非同期レプリケーション
        •  データストアの変更は一定時間ごとに他のデータストアに反映される。複製の反映はデータを丸ごと洗い代えるフルリフレッシュ差分リフレッシュがある。

    3. 透過性
      • ロケーション透過
      •  利用者が表やビューなどの位置や移動先を意識しないで扱えること。

      • フラグメテーション透過
      •  一つの表を行や列で分割し各サイトに保持していても、利用者が意識しないで扱えること。

      • レプリケーション透過
      •  検索時や更新時に、利用者はデータが重複していることを意識しないで扱えること。

      • トランザクション透過
      •  グローバルトランザクションがローカルなトランザクションとまったく同様に動作すること。

      • 障害透過
      •  各サイトで発生した障害を意識しないで、利用者がデータベースを利用できること。

      • コンカレンシ透過
      •  グローバルトランザクションが並列実行されても直列可能であること。

      • 性能透過
      •  分散問い合わせ処理を依頼したサイトによって、パフォーマンスが変わらないこと。

      • DBMS透過
      •  問い合わせ言語やデータモデル(データ構造)の違いを利用者が意識しないで済むこと。